台風前に確認しておく屋根のチェックポイント

屋根は台風等の強風によって飛んでしまうリスクがあり、屋根が剥がれてしまうと家の耐久性が落ちるだけではなく、近隣住宅や車、人に当たって破損や怪我をさせてしまう可能があります。

平均風速が15メートル毎秒を超えれば、屋根被害の可能性が出てきますから、台風による強風は事前に対策する事が望ましいです。

強風や台風で屋根被害のリスクがあると解っても、実際にどういった対策が適切なのか、いくつかのポイントを知っておくと有効に対応出来るでしょう。

まず屋根が飛ぶ理由を知る必要があり、定期メンテナンスを怠った場合は屋根材劣化が進んでいる事に気が付かず、僅かな振動や衝撃によって剥がれてしまう可能性があります。

常に外気に晒されている住宅は、紫外線や雨風からの影響を受け続けますから、日々劣化が進んでいる状態です。

日当たりが悪い住宅の場合は、屋根にコケやカビの発生がしやすくなり、より劣化が進んで台風や強風による屋根被害に遭遇しやすくなりますから、定期的なメンテナンスは必須と言えます。

屋根が飛ばされると屋根下地へのダメージが直接的になり、そこから雨漏りが起こったり、浸食によって柱や梁等への影響もあり、住宅全体の耐久性にも関わる問題です。

ですから、定期的に専門業者にチェックしてもらう事は安全であり、瓦の場合はズレやヒビ割れ、変色、コケの発生等をチェックしたり、棟板金の浮き、スレートの色あせやズレ、勤続やねの傷、剥がれ、サビ、こういった要素をチェックする事が望ましいと言えます。

ただし、屋根に登ってチェックするには転落リスクがあり、専門知識が無ければこうしたチェックポイントを知っていても解らず気が付かない面もあるでしょう。

素人目でも解る破損やズレ等は解りやすいですが、業者で無ければ解らない変化もありますし、屋根に登る安全面を考慮しても専門業者に定期的にチェックしてもらうのが有効です。

メンテナンスを定期的に行ったとしても、それでも強い台風等では屋根が飛んでしまう事はありますから、そういう時は専門業者に即連絡を入れて対応してもらう必要があります。

屋根材が一部でも破損したり飛んでしまうと、全体的に強度が弱まって別の屋根材や下地に悪影響が出る可能性が高くなりますから、放置せずに業者を呼びましょう。

経年劣化によるメンテナンスを怠った状態だと、台風屋根被害で適用される保険が効かなくなる場合があり、例えば屋根被害で火災保険適用されれば修繕費が非常に安くつきます。

強風による屋根被害で起こりやすい箇所は軒先やケラバ部分であり、雨どいのある屋根端が軒先であり、雨どいの無い屋根先がケバラ、いずれも強風被害を受けやすい場所です。

いずれにしても屋根と一言で言っても様々な材質や形状があり、基本的には軒が深めの屋根は強風で飛ぶリスクが高く、棟面積が少ないと強風被害リスクが低くなりがちです。

屋根材として代表的な3つは、瓦、スレート、ガルバリウム鋼板ですが、それぞれの特徴は異なるものになります。

瓦は日本家屋の代表的な屋根材と言えるもので、耐久性に優れているというメリットがありますが、施工が甘いと飛んでしまう可能性が高いです。

土の上に乗っけているだけの工法設置の場合は強風で瓦が飛んでいく可能性が高く、重量もある為に飛散した瓦が周辺に破損や怪我を負わせるリスクがあります。

瓦の強風対策は業者にしっかりとチェックしてもらうのが安全であり、防災瓦というものがありますから、防災瓦に変更すると台風被害に遭いにくいです。

瓦屋根に拘るという方も多いですが、台風被害を考えれば防災瓦に変更した方が良いでしょう。

スレートは現在の住宅では非常に普及している屋根材であり、厚さが2ミリから5ミリ程度で重量が軽くて設計しやすい事からも一気に浸透したものです。

軽量な分、強風による屋根被害で飛散して瓦程の影響は無いですが、劣化しやすく注意する必要があり、スレート劣化が進むと強風によって釘抜けや棟板金が飛んでしまう可能性もあります。

やはり定期メンテナンスが有効な対策で、10年周期程度で塗装を行ったり、カバー工法や葺き替え工事を行う事が有効です。

近年増えているガルバリウム鋼板は、スレートや瓦風デザインも自由自在で、安価で丈夫で軽いという優れた屋根材になります。

金属系屋根ですから軽量であり、スレート並のコスト負担で瓦と並ぶ程の強度を誇り、耐用年数が非常に長いのも特徴的です。

もちろんメンテナンスは必要であり、まずは下地が傷んできますから10年周期程度にメンテナンスも必要になる可能性が高く、業者にチェックしてもらって判断が望ましいでしょう。

このように台風前にチェックするポイントはいくつかあり、屋根材によっても違う面もありますが、いずれにしても定期的なメンテナンスを行って、屋根の劣化具合を把握しておく必要があります。

事前に弱っている部分を補強したり、メンテナンス作業を行う事で屋根被害リスクを減らす事が可能です。